このプロジェクトで1本目のコーヒー苗木を地面に植えた女性の、嬉しそうな写真を以前、小林さんに見せてもらったことがありました。どんな気持ちだったんだろう。会って話が聞いてみたいなと思っていました。
今回の訪問で彼女に会うことができました。クンダンさんの農園で、コーヒーやシェードツリーの苗木を管理する責任者として働いていました。にこやかな笑顔で迎えてくれたその方は、「コーヒーは特別好きではない」と私たちに。「え?そうなんですか?じゃあなんでやってるんですか?」と聞いてもらったら「夫がやれって言うから」と。夫がやれって言うから!!うん、そうか。そうね。きっとコーヒーがお好きなんだろうな、思いがあったんだろうなという私の勝手な妄想は崩れ落ちます。ガッカリしたわけじゃないし、その時の苗木は確かにここにあるし。2mを越えて大きく成長していました。すごいね。あの小さな最初の苗木が。思い込みって勝手なもんだから思い込みなんだし。立派になってすごいね。あの小さな最初の苗木が。その木に並んで一緒に写真を撮ってもらいました。不思議な笑顔の写真が残りました。でも考えてみると、そんな理由ってむしろ最高じゃないですか。農園の人たちがこれから先、「自分たちがつくったコーヒー美味しいね」てなってきて、どうしたらもっと美味しくなるのかを模索していく段階。そのプロセスを今から作っていきます。そのストーリーがおもしろいんです。ビルドスさんはクンダンさんの師匠にあたる存在で、苗の植え方、肥料の蒔き方から、収穫後の精選についてまで指導しています。クンダンさんのレンブワ農園の豆ができるまで、ビルドスさんの豆だけを取り扱います。この二つの農園は特別なので、情報を取りながらやっていくつもりです。