現地ではコーヒー豆をいれる麻袋を閉じるところからして初めての経験なものだから、そこからもう応援したくなるストーリーがはじまっている。ここから伝えていきます。
彼らは輸出をしたことがありません。麻袋を縫うミシンですらちょうど届いてはじめて触るという状態で、もうかわいいんですよ。どうやるんだ、いやそれちがうだろって、子どもみたいなやり取りを二人がしてるんです。二人の肩書はグローバルエコベンチャーという名の輸出会社の代表とグループセクレタリーなんですけどね。もうね、かわいくってしょうがないんです笑。
とにかくないものだらけ。湿気を防ぐ内袋の「グレインプロ」もネパールでは当初見つからなかったようです。グレインプロを聞いたことがあるって人をたどって、結局インドから似た機能の内袋を取り寄せることが出来ました。輸出には植物検疫を通したり、エグジムコードを取得したり、保険手続きをしたり。これは必須ではないのですが生産地証明を付けたり。これらの準備に随分手間取りました。ある何かをしなければ申請が先に進まなかったり、今度もう一回来て!また連絡するから。みたいな話になったりします。これはネパールが15年前まで王様がいた国だから。国が国民のために平等なサービスを提供するという風にまだ完全には機能しきっていないという背景があるのかもしれません。通関を無事通せて生豆がちゃんと飛行機に乗せられるかどうかは最後まで分かりませんでした。