ハリングという脱殻の機械もなくて、ビルドスさんと一緒に、ネパールの富豪が自宅の一階に有償シェアしている機械を借りて脱殻をしました。この機械も十分な機能ではないんですけど、一応インドでは卸で使用するクラスの機械です。そこで粒の大きさでグレード1から4まで選別します。数値でみるとグレード1が期待値より少なく出荷に必要な量にほんの少量届かなくってどうしようってなりました。逆に4のブロークン(壊れた豆)の数値が高くて。原因としてはハリングする機械の摩擦熱が高すぎたのではと考えています。機械の特徴が分かってきたので、来年はこれを踏まえて対策しようってなっています。グレード2をグレード1に混ぜてごまかすことなく、1を何キロ、2を何キロという風に別の袋に分け、あわせて出荷に必要な量を作りました。このへんもきちんとやっています。ピーベリーっていう豆があります。これは、通常種が向き合って2つ入っていて、お互いフラットな面があるのですが、片方が何らかの理由で未成熟になることがあります。その時、もう片方が出来た隙間いっぱいに成長します。フラットな面がなくなってまんまるくなった豆です。これも別袋で入手しました。
ここから、ビルドスさんは同族のタマン族の女性10人に声がけをして、日当800円で10日間かけて、ブロークンや黒くなった豆を取り除いてもらいました。ここまでハンドソーティングをしている農園はネパールでは他に無いんじゃないでしょうか。女性たちは仕事があるのが嬉しくて、にこにこワイワイしながら作業しておられました。ここでも豆に愛情が注がれたと思います。
輸出会社も探さないといけませんでした。電話帳で軒並み調べて、業者を探しまくって、絞り込んで…ってやりました。最終的には輸出できる会社を設立までして、ってなって。
6月に収穫した豆が年末まで日本に届かなかったのにはこういう理由がありました。長かった!
で、これをトリブバン国際空港(Tribhuvan International Airport)に持って行ったんです。